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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等

力のモーメント

力のモーメントを解説する際に用いられるのが「テコの原理}です。
テコの原理を使えば、重い荷物を小さな力で動かすことができます。

 

図のように、テコの原理で荷物を持ち上げるとき、棒の中央を持って持ち上げるより、棒の先端を持って持ち上げる方が小さな力で持ち上げることができます。

 

つまり、支点から距離が長いほど、回転させる力が高くなるということです。

 

 

 

回転の中心を支点、力を加える点を力点、力が働く点を作用点といい、これは小学校で学んでいると思います。

 

そして、荷物を回転させる力を力のモーメント(M)といい、次の式で表されます。

 

力のモーメント M = F × L

 

M : モーメント
F : 力
L : 支点からの距離

 

※力のモーメントは、一般的にトルクと呼ぶことが多い。

 

ここで、荷物が静止するには、力のモーメントがつりあう必要があります。
次の図の場合、荷物を静止させるために、いくらの力 (F) で押す必要があるでしょうか。

 

 

30kgの荷物によって、支点には反時計回りに回転させるモーメントMが作用します。

 

このときのモーメントを求めると、
M = F × L = 30kgf × 1m = 30kgf・m
となります。

 

このモーメントを打ち消し合うように
時計回りに同じ30kgf・mのモーメントが必要となります。

 

従って、
30 = F × 2.5
F = 12kg

 

30kgの荷物を支えるためには、12kgの力で押すことが必要であることがわかります。
従って、荷物をさらに持ち上げるためには、12kgより大きな力が必要となります。

 

ここでモーメントを求める際の注意点について説明します。
次に示す例におけるモーメントを求めます。

 

 

この場合の支点に作用するモーメントは、M = F × L とすると誤りです。

 

モーメントは、支点から力が加わる力点までの距離ではなく、
支点から力の作用線に垂直に下ろした長さとなります。

 

従って、この場合のモーメントは

 

M = F × L × sinθ

 

となります。

<参考1>
sin,cos,tanなどの三角関数は設計の仕事ではよく利用するので理解しておきましょう。
下図の直角三角形において、底辺:a 高さ:b 斜辺:cとしたとき、sinθ,cosθ,tanθは次のようになります。

 

sinθ=b/c
cosθ=a/c
tanθ=b/a

 

<参考2>
モーメントの単位は従来の重力単位系である kgf・m から SI単位系である N.m に変更されています、SI単位系から重力単位系に換算する場合下記となります。

 

1 [N・m] =0.102 [kgf・m]

 

 

実際の機械製品において、このような機構を含む製品は多くあります。
例えば、ロボット、ショベルカーなどの建設機械、自動車のサスペンション周りなどです。
このような機構を含む設計では、力の関係を計算して、必要な寸法や動力源の選定が必要となってきます。

 

なお、このような機構のことを、リンク機構といい、入力した動作を異なる動作に変換するために、さまざまな製品で利用されています。(テコの原理の場合:直線運動―回転運動)

 

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