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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等

歯車

歯車とは

 

伝動車の周囲に歯形をつくり、次々に噛み合う歯によって動力を伝達する機械要素の一つです。回転する2つの軸に固定した剛体に歯を作り、一つの軸から他の軸に回転運動を伝えます。工業用機械から、船用タービン、自動車、一般の電気工具まで様々な箇所に歯車が取り付けられています。生活に身近なところでは、ラジコンのモーター、コーヒーミル、カメラの三脚、オルゴールなどにも使われています。英語では、ギアと呼びます。歯車には、「平歯車」、「やまば歯車」、「ウォームギア」など様々な形状のものがあります。

 

歯車の形状についての詳しい解説はこちらをご覧ください。
→ 歯車の表し方

 

 

 

歯車に関する基礎知識

 

歯車はその形を表すために様々な数式や呼び名があります。以下に歯車の主な言葉を説明します。

 

・モジュールの値

 

「歯の大きさ」を表す値です。歯車のピッチ直径を歯数で割り算すると、モジュール値が表されます。歯車を選ぶ時や歯車を設計するときに必ず必要になります。

 

数式は、M(モジュール)= D(ピッチ円直径)/Z(歯数)です。

 

 

・バックラッシとは(バックラッシュ、backlash)

 

バックラッシは、ねじや歯車がお互いに噛み合っている際に運動方向に意図的に作られた「すきま部分」、「あそびの部分」のことをいいます。バックラッシの大きさに関する問題点は次の通りです。

 

バックラッシが大きい・・・騒音や振動の発生原因になり、機械の寿命を短くさせます。
バックラッシが小さい・・・伝達効率の低下と歯車の寿命低下を招きます。

 


オレンジ色で記された隙間がバックラッシと呼びます。

 

・並歯、高歯、低歯について

 

歯車の高さは並歯が普通の高さであり、モジュールの2.25倍の高さとなります。
高歯は、歯の高さが並歯より高くなっており、騒音や振動の問題を解消することができますがその分、歯の曲げに関しては弱くなります。また、低歯は、並歯よりも低くなりますが、折れにくく、伝動の効率が良くなります。

 

 

・かみ合い率

 

かみ合い率が大きいほど、歯車の回転がスムーズに行われていることがわかります。一般的には1.25〜2.50の間が良いとされています。

 

かみ合い率を求めるときの数式は次の通りです。

 

かみ合い率 = 作用線上のかみ合い長さ / 垂線ピッチ

 

 

・干渉

 

お互いに噛み合う歯車の歯が、相手の歯元にあたってしまい正常な回転ができないことを、干渉しているといいます。干渉が起こる原因としては、歯数が少ない場合、お互いの歯数がきわめて異なる場合に起こりやすくなります。

 

・潤滑

 

歯車に潤滑油を使う事で、騒音が大幅に解消されます。また、歯車の寿命を伸ばすことにもなります。プラスチックなどの樹脂歯車を特定の条件で使用する以外は適切な潤滑を行う必要があります。

 

1.グリース潤滑
グリースが有効に作用するように、流動性のあるものを使用します。主に歯車の回転速度が遅い場合に適しています。

 

2.はねかけ潤滑(オイルミスト潤滑)
エンジン内部にオイルを噴霧させる潤滑方式です。高速回転する歯車には不適当になります。

 

3.強制潤滑
ポンプから歯車の噛み合い部分に直接潤滑油を注ぐ方式です。高速回転の歯車に使用されます。

 

歯車の不具合の原因

 

歯車は動作状況、稼働時間や歯車の品質によって、不具合が起きます。主な不具合を解説します。

 

折損(せっそん)
歯車が折れて損失することです。最初は小さな亀裂から始まりますが、次第に歯の疲労が大きくなり、折れてしまいます。

 

摩耗
歯が噛み合うことを繰り返し行われることで、歯の表面が削られます。歯車間の潤滑油が不足すると摩耗しやすくなります。

 

塑性変形
過大な力によって歯が曲がり元に戻らなくなります。折損や歯の損傷の原因にもなります。

 

ピッチング
噛み合いの部分に過大な圧力がかかり、表面が剥がれることをいいます。

 

スコーリング
歯車の潤滑油が不足した場合に、歯面に起こる「ひっかき傷」のことです。荷重の大きさや高速回転することで起こりやすくなります。

 

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