機械設計エンジニアの職務経歴書の書き方
履歴書と職務経歴書を出しても面接の連絡が一向に来ない経験をしたことはありませんか?
機械設計エンジニアの職務経歴書には「何を設計していたか」「仕事の範囲」「ポジション」の3つが大切です。この3つを整理することで、面接へ進める可能性が高くなりなります。
そこで今回は、機械設計エンジニアの職務経歴書の書き方をご紹介します。これから転職活動をする人は参考にしてみてください。
履歴書より職務経歴書が大切
まず、履歴書と職務経歴書の違いについて簡単にご紹介させていただきます。
履歴書とは、高校、大学、会社の経歴や住所や氏名などの個人情報をまとめたものです。
なかには、自己PRや志望動機を書く欄がある履歴書もありますが、基本的には個人情報をまとめた書類だと思っておいてください。
一方、職務経歴書は経歴、スキル、実績を詳細に書いた書類です。ほとんどの場合、1枚?2枚のA4の用紙にまとめます。フォーマットは決まっていないため、インターネットで無料のフォーマットを探してもいいですし、個人でフォーマットを作ってもいいと言えます。
弊社で使っている職務経歴書のフォーマットはこちらからダウンロードして頂くことができます。 → 職務経歴書をダウンロード [WORD]
どちらの書類もそれぞれの意味がありますが、採用担当者が重視するのは職務経歴書です。面接に進みたいのであれば、職務経歴書に必要な情報を入れ、わかりやすく実績やスキルのアピールをしなければいけません。
特に機械設計エンジニアが職務経歴書を書く際に大切なのが、「何を設計していたか」「仕事の範囲」「ポジション」の3つです。
何を設計していたか
機械設計エンジニアと言っても、自動車や生産設備など様々。また、同じ自動車業界でもシャーシやボディーなど全く異なった技術が使われています。
採用担当者からすれば、機械設計エンジニアとして何を設計していたかが重要なポイントになります。箇条書きでいいので、
「シャーシ、エンジンコンポーネント、ボディー」などに細かく分けて、
採用担当者が理解しやすい表現にしましょう。
逆に言えば、何を設計していたかが書かれていなければ、面接に呼ばれることはないと言えます。何を設計していたのかということは、機械設計エンジニアの採用に大切な判断基準なのです。
具体例
・プラント(真空装置等)
・自動車部品(駆動系:ハウジング/ ミッションケース)
・設計、解析、試作、実験
また、その時に使用していた開発ツールなども記入しておくと、面接官が技術者であったときに、あなたの経験がより伝わるものとなるでしょう。実際、私はある大手メーカーの課長さんから、○○の3DCADが使えるエンジニアを正社員として探しているというお話を直接聞いたこともあります。
具体例
・3DCAD(CATIA V5)
・3DCAD(SOLIDWORKS)
・3DCAD(Creo Parametric4.0)
・熱流体解析ソフト(STAR-CD)
・振動試験装置
・引張試験装置
・3次元測定器
仕事の範囲
機械設計エンジニアといえども、設計ばかりしているわけでありません。CADを使ったり、実験をしたり、新素材を試してみたり、日々様々な仕事をしています。職務経歴書を書く際には、この仕事の範囲を書くようにしましょう。特に中小企業の設計者の場合、様々な業務を兼務していることがあり、それが評価されることがあります。
具体例
・○○部品の図面・モデルの作成と修正
・○○部品の設計変更・最適化、CAE業務
・自動車構造・キャビン周りの衝突安全性
・部品形状検討、アセンブリ作成、静解析
・冷蔵庫内装部品および構造部品の設計
・工作機械部品の設計、解析、図面化
・バルブ開発(詳細設計、解析、評価試験、技術文書作成)
・○○部品の構造計画設計、図面化、メーカーとの打ち合わせ、コスト計算、量産立ち上げ
・半導体の後工程の製造装置を構想、設計、組立て、調整
・従来製品の構造見直し設計(XX%のコスト低減に貢献)
・携帯電話設計(企画〜顧客折衝〜生産立上げ)
・熱交換機の配管設計、組立図および部品図作成
・ノートパソコン(成形部品の設計、板金部品の設計)
ポジション
最後にポジションは必ず入れてください。ポジションとは、マネージャーやチームリーダーと言った役職のことです。設計業務において、チームリーダーと担当者では業務内容が全くことなります。
例えば、チームリーダーとなれば、実際に設計することはもちろんですがクライアントと打ち合わせをおこなったり、プロジェクトの管理をおこなったり、設計業務以外の仕事も任されます。担当者レベルであっても、会社の規模によって任される業務内容が異なります。実は、あなたがどうでもいいと思っているようなことでも、採用担当者からすれば優れた点に見えることもあります。
具体例
・設計主担当(プロジェクトメンバー5名)
・機構設計リーダー
・開発リーダー
ポイントを押さえて職務履歴書を書こう
職務履歴書を書く際に、様々な情報を入れてしまいがちですが、それではポイントが絞れず採用担当者も理解できません。逆に情報が少なすぎると、今までの実績やスキルをしっかりと評価してもらえず、面接に進めません。
大切なのは、「何を設計していたか」「仕事の範囲」「ポジション」です。この3つを中心に職務経歴書を書けば、わかりやすい自己PRが書けるようになりますよ。