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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等


金型業者の比較方法

各社の見積書が出揃ったら、金型価格や各社から提供して頂いたレポートに基づき比較検討しましょう。価格、技術、品質に基づき業者を決定します。

 

価格だけの判断では失敗に繋がります。

 

例えば要求される精度の高い部品であれば、技術力やその要求に対して既に実績があるところに依頼するのが良いでしょう。またそうでない部品については安価な金型を選ぶこともあるでしょう。

 

価格について

価格が安ければ良いというわけではありません。
見積明細書からどこに違いがあるのか明確にしましょう。

 

例えば材料費が極端に高い業者があれば、何か根拠があるはずです。
生産数を考慮して、強度の高い鋼材を使用しているかもしれませんし、
過剰品質になっている可能性もあります。

 

鋼材のサイズや数量が違っている場合は、A社では2部品で製作するところをB社では一体構造にしていたりする場合があります。一体にすることで強度がアップしますが、その分加工費がかさみコスト高になります。

 

不明な箇所は金型業者に問い合わせして納得するようにしましょう。

 

技術や品質について

金型業者の技術や品質についての評価方法はさまざまな角度から行います。

 

金型業者から提出されたレポートや各社のホームページを参考に判断が求められます。

 

海外の金型業者では、背伸びをするところもあるようです。
1/100の精度しか出せないのに1/1000の精度が出せるという業者もあるようです。
製品の精度が求められるものについては、高精度の金型加工設備を持っているところに依頼するというのもひとつの方法です。

 

長野県は気候の影響が少なく精度の高い金型を作るのに適している環境だそうです。
また金型加工時の切削温度の影響を吸収するために、加工機がその温度を測定し、フィードバックする機能(リニアスケール)を有した工作機械もあります。

 

どのような機械設備を持っているかということも判断材料のひとつになるでしょう。
※機械をもっていないから出来ないというわけではありません。通常金型業者は協力会社との繋がりがあり、そちらで部品加工を行っていたりしています。

 

『完成品は部品精度を超えることは出来ず』、『部品は金型精度を超えることができない』と言われるように、高品質の金型を求める場合には高品質の工作機械が必要です。参考にしていただければと思います。

 

責任範囲は明確に

後のトラブルにならないためにも期待値を明確にして詳細に価格を決めていることが重要です。

 

特に金型完成後に発生する修正費用についてのトラブルが多いようです。
金型業者のミスによる修正はもちろん金型業者負担となりますが、
お客様の追加要望や精度を追求するための修正が発生する可能性がある場合は
見積り段階で取り決めを行っておきましょう。

 

例えば、嵌め合い部の寸法精度の調整費用は3回まで含み、4回以降は別途費用とするなど
明確にしておけばお互い安心して仕事を進めることができます。

 

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