金型仕様書の作成方法
製品図面などの金型見積りに必要な情報が揃った段階で金型仕様書を作成します。
金型仕様書を作成して金型業者と打合せをすることにより、お互いの認識をきちんと合わせることができ見積りの精度も向上します。
金型仕様書には以下のような項目を入れ、要求する事項を記入します。
製品仕様
・製品名
製品名を記入します。
例:携帯電話のカバー等
・製品に適用する材質
使用する材質名を記入します。
例:PP/ABSなど
・製品の投影面積
金型が開く方向に対しての投影面積
・生産予定数
月間あたりの生産予定数量を記入します。
例:◯◯個/月
・製品図の形式
紙図/2Dデータ/3Dデータ/なし など準備できる製品図の形式を記入します。
金型仕様
・金型製作の目的
試作金型または量産金型などの目的を記入します。
試作金型の場合は、何を目的とした試作金型なのかを伝えることも大切です。
・ゲート、ランナー方式
ゲート方式やランナー方式を記入します。
参考:様々なゲート方式
・製品取り数
1ショットあたり成形個数を記入します。
例:4個取り等
・金型主要部材質
金型主要部の材質を記入します。
例:S55C
・金型主要部硬度
金型材質の硬度を指定します。
例:HRC13
・製品突き出し方式
製品突き出し方式を記入します。
突き出し方式には様々なタイプ(エジェクタピン/スリーブ等)があります。
製品の形状によって選択することになりますが、不明な場合は空欄にしておいて大丈夫です。
・金型磨き
金型磨きのレベルを記入します。
例:鏡面/#2000/#800/メッキをかける 等
・スライドコアの有無
スライドコアの有無を記入します。
・スライドコアの作動方式
スライドコアの作動方式を記入します。
例:アンギュラーピン/エア/油圧
・アンダーカットの有無
製品にアンダーカット部があるかどうか記入します。
・後加工の有無
成形後に後加工を施す必要があるかどうか記入します。
・希望成形サイクル
希望する成形サイクルがあれば記入します。
・製品取り出し方法
金型から成形品を取り出す際の方式を記入します。
例:自動落下/取り出し機械/手動
・金型温調方法
金型を一定の温度に保つための方式を記入します。
例:冷却水の通水のみ/金型温調機を仕様
※温調機を使用する場合、カプラサイズがわかれば記入しておくと良い
・使用する成形機
出来上がった金型はどの成形機で成形するのか記入します。
例:東芝製 200トンクラス
その他
・金型納入希望日
希望納期を記入します。
・第一回試作日
完成した金型の第一回目の希望試作日があれば記入します。
・試作場所
試作する場所(メーカー等)を記入します。
上記で書き方が分からない、まだ決まっていない部分は空欄として金型業者とよく打合せを行いましょう。
また、金型仕様書のサンプルを下記よりダウンロードできるようにしました。
必要に応じて加工し、ご自由にお使いください。
金型仕様書:EXCELダウンロード
金型仕様書:PDFダウンロード
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