3.間違いだらけの業者選び
金型製作は、業者選びですべてが決まります。
ですので、後で後悔しないためにも、金型業者を選ぶポイントを十分に学んでください。
特に考えなければいけないことについて以下の3項目を説明します。
- インターネットやタウンページで業者を探す
- 部品製造メーカーや商社から紹介された業者に頼む
- 海外の業者について
インターネットで業者を探す
インターネットで金型業者を検索するといくつかの金型業者が見つかるはずです。
しかし、全く知識がないお客様が見ても良い金型業者であるのか分かるはずもありません。
「とりあえず電話して、会社に来てもらおう」と思って、会社に来てもらったら求めている業者と違っていたということも良くあることです。
また、このように広告宣伝している金型業者はごく一部です。優良な金型業者は広告しなくても仕事が十分にあるからです。また特定の地域では理由は分かりませんが広告が禁止されているところもあるようです。
インターネットや各種広告のみで業者を依頼するのは上記を考慮した上で利用されると良いと思います。
部品製造メーカーや商社から紹介された業者に頼む
もし、あなたが部品製造メーカーに金型を発注したとします。
そうしますと、
部品製造メーカーに金型業者を紹介してもらうケースが多いと思います。
しかも、
部品製造メーカーの担当者の紹介ですので、あなたも「紹介なら安心だ!」と思うことでしょう。
これは、もちろん、手抜きをする金型業者だという意味ではありません。きちんとした部品製造メーカーの紹介の金型業者でしたら、きちんとした金型を作ってもらえると思います。
ただ、値段が通常より高いのです。
なぜ、通常より高いかといいますと、
まず1つ目の理由は、部品製造メーカーへのマージン(紹介料)です。
また、部品製造を委託した場合「金型業者を自分で探すのは面倒だし、どうせなら、一緒に部品製造メーカーに金型までお願いしよう」という気持ちになるので、部品製造メーカーとしても、利益が増加し、契約が容易になるメリットがあります。
上記でも、説明しましたが、部品製造メーカー(または商社)から紹介された金型業者さんの仕事内容が良くないとか手抜きだとか言う話ではありません。通常の相場より、値段が高くなるという意味です。
私は、相場の値段できちんとした仕事をやってもらえる金型業者さんを、ご自身で見つけて、浮いたお金(おそらく数十万円以上)は、他に必要な研究開発費にあたるか、金型の品質を上げるところに使われた方が良いのではと思っております。
海外の業者について
海外の金型メーカーのことがニュースやインターネットで話題になっています。
国内の金型メーカーも海外に拠点を持ち、国内のコスト削減要求に対応しているケースもあります。
技術力も国内に劣らない金型業者も多く存在しているようです。
ある金型業者さんと会話していたら、「下手すると我々よりも良いものを作ってくる」とのことです。
しかし、だからといって海外メーカーにいきなり飛び込むのは危険です。
既に信頼できる金型メーカーの傘下の業者などであれば信頼できる部分もあると思いますが、どこかの紹介で安いからといって海外で製作すると後のトラブルにも繋がりかねません。
また、高精度な金型の場合、日本製の工作機械を使っていたりするため、運搬費などを含めると日本国内とたいして変わらない費用になったりします。
さらに海外ですと、どうしてもコミュニケーションの問題からか、こちらが指定する材質ではない材質で納品されるケースもあるようです。
もちろん、海外の業者の多くは誠実です。但し、言葉の壁、認識のずれなどによりどうしてもこのような問題がつきものであります。
当サイトが金型製作の失敗を防ぐ助けになればと思います。
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