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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等


4.見積書の中身について

金型業者と詳細な打合せ後、正式な見積書が出ます。

 

この見積書ですが、総額いくらとうことだけしかチェックしない方が少なくありません。正式な見積書を出してもらったら、最低でも下記のチェックをすることが大切です。

 

「一式」という表現

 

見積書の中に、「一式」という表現があったらチェックが必要です。
見積は、きちんとした価格の理由があって作成されています。
よって、「一式」という表現があった場合は、「一式と明記されている内容を教えてください」と業者に言って、きちんと内訳を説明してもらうことが大切です。 

 

図面やデザイン案と見積書のチェック

 

見積書は、図面やデザイン案を元に、すべての必要コストを計算して算出されます。ですので、図面やデザイン案からどのような見積になったのか確認してください。

 

 

見積書に対する説明

 

一般的に金型費用の内訳は下記項目があげられます。

 

・金型設計費
・材料費(材料単価)
・購入部品費(ボルト等そのまま使用する部材)
・加工費(加工時間/加工レート)
・組立調整費
・管理費(営業/荷造り運搬費)
・試作成型費

 

金型業者は製品図や下記の要素を考慮して価格予測を行います。

 

・製品重量
・製品サイズ、最大投影面積
・生産数
・図面の寸法数
・特異形状の部位数

 

できるだけ詳細な情報を提供することにより精度の高い見積りを頂くことできます。

 

見積書を出してもらったら、必ずその見積書について説明を求めるようにすることが大切です。

 

上記ポイントに注意して、きちんとした説明を受けることで、 後でこんなはずじゃなかったという後悔や、お互いの考えのずれなどを未然に防ぐことが出来ます。

 

金型費用の内訳を出して頂くと分かると思いますが、加工費が大部分を占めていることがわかります。加工費の中には、金型業者の利益を含めているのが慣例です。

 

加工費は加工時間、設備の償却費などの要素で決定されますが、ここまで干渉すべきではありません。
なぜなら金型業者の経営努力にまで干渉することになるからです。

 

しかしそれ以外の曖昧部分については明確にしておきましょう。

 

金型業界は、価格や相場が曖昧ではっきりしない業界です。ですので、金型業者も、曖昧なことを良しとして、「あまり知識のないお客様」や、「お金を取れる お客様」など、"お金を取れることろから取る"という考えの金型業者が存在するのも事実です。(もちろん、誠実な金型業者が大半です!)

 

お金を必要以上に請求されないためにも、思ったことや疑問点はきちんと業者へ伝えることが本当に重要です。

 

後のトラブルにならないためにも期待値を明確にして詳細に価格を決めていることが重要です。

 

特に金型完成後に発生する修正費用についてのトラブルが多いようです。

 

金型業者のミスによる修正はもちろん金型業者負担となりますが、
お客様の追加要望や精度を追求するための修正が発生する可能性がある場合は
見積り段階で取り決めを行っておきましょう。

 

例えば、嵌め合い部の寸法精度の調整費用は3回まで含み、4回以降は別途費用とするなど
明確にしておけばお互い安心して仕事を進めることができます。

 

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