切削部品の加工方法から検査、設計手法までを「ワンストップ」で学べる!豊富な事例集を通じて加工できない形状を理解し、設計の手戻りを削減し、コストダウンを実現する設計方法が身につく。
切削加工について
図面に記入された、形状、寸法、その他さまざまな情報により加工する機械が決まります。ここでは切削加工機の代表的な機械を示します。以下の三つに大別されます。このほかにもさまざまな加工機が存在しますが、詳しくは「機械加工の基礎を学ぶ」のテキストを参照ください。
代表的な切削加工機
- フライス盤
- 旋盤
- ボール盤
フライス加工について
フライス加工はブロック形状の部品加工に最適で、機械加工の代表的な加工法です。フライス加工は円盤状や円筒状の形をした多数の刃を持つ工具で面や溝の加工を行います。
フライス加工を行う機械は、性能の違いにより以下の3種類があります。
@フライス盤
古くから存在する工作機械であり、作業者が手で操作して加工します。
動力軸の方向により、「横フライス盤」 と 「立フライス盤」 があります。
横フライス盤動力軸 と 加工物が 水平
立フライス盤動力軸 と 加工物が 垂直
横フライス盤は主に平面切削、溝加工、あるいは切断に使用するものです。立フライス盤はかなり万能で、平面、側面、溝切削などが可能です。
ANCフライス盤
NC (Numerical Control) と言われる数値制御装置を取り付けたフライス盤です。プログラミングすることにより工具の位置、経路、動力軸の回転数、工作物の位置制御を行います。
これらの制御は 「NCデータ」 と呼ばれるプログラムで制御されています。 NCデータは、機械に取り付けられたディスプレイに直接、数値を入力して作成することも可能ですが、現在は、CADで作った3DデータからCAMソフトへデータを転送し、CAMソフト上でNCデータが作成されることが多くなっています。
Bマシニングセンター
NC工作機械の一種であり、フライス加工、中ぐり、穴あけ、研削などの加工が、加工物に順番に加工できます。加工目的に応じた多くの種類の工具を内蔵し、工程順に工具が自動で取り換えられるように、プログラミングできます。高精度で多種多様な加工が一台で可能になるため、多品種少量生産に適しています。
旋盤加工について
旋盤(せんばん)加工は、丸棒や角棒(四角、六角)などの棒材から削り出す部品加工に最適です。
工作物を動力軸に組み付けられたチャックに支持し回転させ、工具をあて加工します。
機械全体の構成としては、工作物を取付け回転する動力軸と、工作物の反対側を支持する芯押し台、工具を取り付け、水平に左右に移動する往復台となります。
旋盤加工では、工作物の回転のため、円筒形状の工作物の加工となります。加工種類としては、正面削り、突っ切り、ねじ切り、穴ぐり、などがあります。
最近では、NC(数値制御)旋盤が主流でプログラムすることにより、動力軸の回転数、往復台の水平送り、刃物台の横送りなどの制御ができるようになっています。
穴加工(ドリル加工、タップ加工、リーマ加工)
穴加工は、ドリル加工、タップ加工、リーマ加工があります。これらの加工を行う場合、ドリルを直立やラジアルボール盤に取り付けて行うことが一般的ですが、旋盤やフライス盤でも穴あけ加工が行われることがあります。
また、最近はマシニングセンターの普及により他の加工と同時にマシニングセンターで行われることも多くなってきています。
穴あけ加工の種類
穴あけ加工の種類としては、ドリル加工、ザグリ加工、リーマ加工、タップ加工があります。
ドリル加工「ツイストドリル」 と言う工具により、穴加工が行われます。
座ぐり加工「座ぐりドリル」 と言う工具により、座ぐり加工が行われます。
リーマ加工「リーマ」 と言う工具でドリル加工後の精度を出すための加工が行われます。
タップ加工「タップ」 と言う工具により雌ねじの加工が行われます。
以上、主な切削加工機を3つ紹介しましたが、これらの機械を使って加工する作業者の気持ちになって、設計することで低コストの設計を行えるようになります。それでは次に低コストに設計するための基礎を解説いたします。
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