破壊靭性(はかいじんせい)
近年、機械構造物を設計する際、ある程度の欠陥の存在を想定して、そのようなもとでも安全性を確保できる設計手法が採用されています。このような設計手法は 「損傷許容設計」 といいます。この場合、材料の破壊靭性値が重要なデータとなってきます。 (※ 靱性とは “ もろさ ” の反対で “ねばり強さ” を意味します)
材料の破壊靱性とは降伏強度あるいは引張強さとは対応しません。応力が同一でも欠陥寸法が大きいほど強度が低下することが経験的に知られています。
き裂状欠陥をもつ部材においては、ある限界の荷重が加わると急速にき裂が進展し、破壊に至ります。そのため、破壊靱性試験ではき裂欠陥を有する試験片を用いて、引張または曲げ試験によって破壊させ、そのときの破壊荷重と欠陥寸法より破壊靱性値を決定することができます。
破壊靱性値は部材の板厚によって大きく変化します。一般に、板厚が厚くなると破壊靱性は減少して、ある板厚で最小値を示します。この収束した一定の破壊靱性の値を「平面ひずみ破壊靱性」と呼んでいます。この値は試験片によらない材料特性値です。
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