
機械や構造物、ロボット等に生じる力の計算がマスターできる!実践的な演習問題を通して力学的な挙動を解析する力が身につく。やさしいイラストを用いた解説で、難しい概念を体系的に学べる!
ニュートンの運動3法則について
機械力学を理解するための基礎となるニュートンの運動法則について説明します。
ニュートンの運動法則は私達が普段の生活の中でも体験している現象であるため、直感的に理解しやすい法則です。
第一法則:慣性の法則
わかりやすく説明すると、
まず、「静止している物体は静止状態を続ける」をおもちゃの ”だるま落とし”を用いて説明します。
胴体部分をハンマーで叩くと、叩かれた胴体パーツは飛ばされ、それ以外のパーツはその場で静止状態を維持しようとします。
しかし、重力が働いているため、飛ばされたパーツの上にあったパーツは下に落ちます。
次に、「運動している物体は等速直線運動を続ける」とは、
幼い頃に、次のような疑問を持ったことはありませんか?
「なぜ、電車の中でジャンプしても、ジャンプした地点より後ろに着地しないのか?」
これは、電車の中にいるあなたは電車と同じ速度で直線運動を続けているからです。
このようにその場に静止しつづけようとしたり、運動をしつづけようとする現象を「慣性の法則」といいます。これがニュートンの第一法則です。
第二法則:運動の法則
その加速度の大きさは力の大きさに比例し、物体の質量に反比例する。
質量 m [kg] の物体に、力F [N] が加わると、力の向きに加速度a [m/s2] が生じるという法則です。これを式で表すと、
F = kma となります。
F : 力
m : 質量
a : 加速度
k : 比例定数
k=1となる力を1N(ニュートン)という単位としたとき、m =1[kg]、a =1[m/s2] となり、F=ma というおなじみの公式が得られます。
運動方程式 F = ma ・・・(1)
つまり、
質量 m=1[kg] の物体に a=1[m/s2] の加速度を生じさせる力を F=1[N] といいます。
(1)の式より、加速度は力に比例し、質量に反比例することが理解できます。これを「運動の法則」といいます。
第三法則:作用・反作用の法則
物体Aから物体Bに力を加えると、物体Aは物体Bから大きさが同じで逆向きの力(反作用)を同一作用線上で働き返す
これを「作用反作用の法則」といいます。
例えば、ブルドーザーで荷物を運ぶ際に、押す力と同じ大きさで反対の力をブルドーザーは受けることになります。つまり、「力は押す側のみの力だけでなく、反対方向にも働いている」ということを示す法則となります。
尚、この反作用の法則は、後で説明する力のつりあいとは異なり、異なる物体間に働く力であるという点に注意する必要があります。
独自開発されたMONO塾の「ステップ式学習プログラム」<法人採用実績:700社以上>
カテゴリーメニュー
スポンサード リンク