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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等


金型のエアーベント(ガスベント)

金型に樹脂が充填されると、金型内の空気が圧縮されることになります。従って、金型内の空気を抜いてあげなければ、樹脂がスムーズに流れません。 また、金型内では溶融した樹脂からガスが発生します。このガスも金型の外に排気する必要があります。

 

きちんと排気してあげなければ、次のような成形不良につながります。

 

・ショートショット(充填不良)
・成形品のやけ
・気泡
・ウエルド(樹脂の合流部に入る線)

 

これらの成形不良を防ぐためには、金型のパーティング面(PL面)に0.02mm位のエアーベント(ガスベント)を付けます。エアーベントは、「注入口(ゲート)と反対側」、及び「金型内で樹脂が合流する部分」に作るのが一般的です。

 

 

 

図の青い部分が成形品のキャビティーです。キャビティーに入ってきた樹脂から発生するガスを排出するための溝がエアーベントです。図の赤い部分となります。また、金型のキャビティー部には、突き出しピンや入れ子等の部品が存在しており、組み合わせた部分に発生する隙間をガス抜きとして利用することもあります。

 

実際にガスが抜けるのは一瞬の出来事であり、肉眼で捉えることができません。以下の動画では、高速カメラによりその様子が撮影されています。

 

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