3DCADをはじめて学ばれる方へ
このサイトでは3DCAD(キャド)をはじめて学ばれる方のために、
・3D-CADの基礎知識の解説
・3D-CADの基本的な機能
・3D-CADで形状を作る際の考え方
について解説しています。
3D-CADソフトにはさまざまな種類があり、その操作を覚えることはとても重要なことです。しかし、このセクションではそれぞれのCADの操作についての解説はしません。
なぜなら、それぞれのCADの操作を覚えるよりも、CADで形状を作るときの「アプローチ」や「考え方」を身につける方が何倍も重要であると私は思うからです。
設計は指示されたとおりに形状を作るのが仕事ではなく、 「形状を創造していく仕事」 です。また、設計を行わない「モデラー」や「トレーサー」と呼ばれる指示された形状や図面を清書する仕事をされている方であっても、設計の考え方を知り、設計意図をCADの形状に入れていくことは重要です。 それが出来るモデラーは、設計現場で「必要とされる人材」となることでしょう。
3D-CADで作る形状データには、従来の2D-CADでは限界があった「設計の意図」を十分に入れることができます。つまり、データの作り手によって、CADデータの価値が変化するということです。
(はじめて3D-CADを学ばれる方は、何を説明しているのか理解できないかもしれませんが大丈夫です。このサイトを読み進めて頂ければ、理解して頂けるようになると思います。)
そして、このサイトで解説する内容を身につけた上で、個別のCAD操作を学習すれば、ただ単に操作を学習した方よりも「一歩先を行くCADの使い手」 になれることでしょう。
このサイトがあなたのお役に立てると嬉しく思います。
設計者を目指される方へ
3D-CADは道具です。しかし、その道具を上手に使いこなすことができれば、2D-CADとは比べ物にならないほど設計に役立ちます。
設計の過程では、重量を計算したり、強度を計算したり、デザインを評価したり、試行錯誤の繰り返しです。3D-CADを使えば、これらの作業が非常に効率的に行えます。
身につけるまでは2D-CADより難しいですが、身につけた後は、あなたの仕事を助けてくれることになるでしょう。 是非、3D-CADに興味を持ち、操作をマスターし、社会から必要とされる良い製品や機械を生み出して頂ければと思います。
モデラー(トレーサー)を目指される方へ
モデラーやトレーサーの仕事は、正しく図面や形状を作ることです。つまり、指示されたことを確実に達成することが重要です。
あなたは、それを確実に実行するためには何が最も重要であると考えますか?
私は、 「設計者とのコミュニケーション」 が重要であると思います。
仕事のミスの多くはコミュニケーション不足で発生します。コミュニケーションを上手に行うためには、設計者の考えを理解することです。そのためには、設計者の思考を学ぶ必要があります。
いきなりそれを理解することは、ハードルが高いと思いますが、 それを意識した姿勢で仕事に取り組むと、出てくる質問も変わりますし、その積み重ねが設計者の思考を理解することにつながることでしょう。
是非、そのような姿勢で仕事にあたってみることを強くお薦め致します。
3D形状が持つ意味とは
3D-CADの説明に入る前にあなたへ一つ質問をしたいと思います。
その質問とは、
「そもそも3Dの形状とは何を意味するのでしょうか?」という質問です。
このような本質的なことを考えることはとても重要だと思います。
私は 3D形状 = 言葉 だと思います。
設計者はお客様の声を聞いて、それを製品に反映させます。
モデラーは、設計者から指示された言葉を聞いて、形状を具現化します。
言葉から形状が作成されていくことになります。
人間のDNAに刻まれている遺伝子情報は、A,G,C,Tの文字情報です。
人間という形状は文字(言葉)から出来ているということです。
製品の形状も同じだと私は思います。
顧客のニーズを聞いたり、それを関係者に伝えたりすることで形状を作っていくことになります。
従って、製品の質や完成度は言葉の質であると私は考えます。
社会やそれを使う人に耳を傾けニーズを知り、その情報を使う人に役立つ形にするのが設計です。
設計とは素晴らしい仕事であり、その質はコミュニケーションの質であると私は考えます。
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