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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等


フィーチャーの親子関係

パラメトリック機能を持つ3D-CADで形状を作成する場合、「親子関係」を考慮する必要があります。親子関係を考えずに作成したモデルは、形状変更時に大きく崩れる危険性があります。

 

例えば、図のように底板の上に円柱が作成されている場合、円柱は底板の子となります。

 

さらに円柱から相対位置に三角柱や四角柱を作った場合、これらは円柱の子(底板の孫)となります。

 

積み木で表現すると下図のようになります。設計意図を考慮し、意図的に作成しているのであれば問題ありませんが、非常に不安定なモデルです。

 

 

例えば、親となる円柱が削除された場合、三角柱と四角柱も削除されることになります。

 

 

また、円柱の配置位置を変更すると、三角柱と四角柱は円柱に移動に従って移動することになります。

 

 

このように、親子関係を持つフィーチャー(単位形状)のことを 「依存している」 と言います。親子関係をつけずに形状を作成する場合、基準平面や座標系を参照することで独立したフィーチャーの作成が可能となります。

 

 

 

 

積み木で表現すると次のようになります。

 

 

 

親子関係の上手な付け方

 

親子関係を付ける場合、以下のポイントをおさえておく必要があります。

 

・基準平面や座標系など、常に存在するフィーチャーを参照する

・ベースとなる基本形状を参照する
・必要最小限のものを参照する
・点より線、線より面を参照する
・設計意図に応じて適切な親を参照する

 

 

数珠つなぎに親子関係が作られていると、設計変更で苦労します。設計意図的に親子関係をつける必要がない場合、できるだけ基準平面やベース形状などに参照をつけるようにします。親子関係を気遣ってモデルを作成することで、モデルが崩れ去るリスクを少なくすることができます。

 

 

 

親子関係をつける場合、まちがわないように注意します。本当はベース形状に参照をつけるつもりが、間違ってちがう形状に参照をつけてしまうことがあります。特に形状が複雑になってくるとまちがう危険性が高くなるので注意が必要です。

 

 

まちがいを犯さないためには、親子関係をつけた形状がどの形状であるか、きちんと確認することです。CADには、選択した形状を表示させる機能がついています。この機能を上手に活用してまちがわないようにします。

 

ポイント3 :作成順序は製造順序に従う

 

 
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