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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等

せん断応力

軸、ピン、リベット等、せん断荷重が加わるような機械部品を設計する際には、せん断に対する強度の検討が必要です。

 

せん断とは、物が切断される方向に力が加わることです。このせん断力を使った機械加工に「せん断加工」があります。

 

 

 

「せん断加工」 の場合、材料をせん断力で切り抜くことが目的ですが、機械設計ではせん断力で破損や変形が起こらないように設計する必要があります。

 

図に示すように、パンチに荷重Wが加わると、材料の断面をずらそうとする力が働きます。
材料のせん断強さ以上の力が加わると、材料内部ですべりが生じて、材料が打ちぬかれます。

 

 

荷重Wを断面積Aで割った値を 「せん断応力」 といい、せん断応力は以下の公式で計算できます。

 

τ=  W/A

 

但し、この公式で計算したせん断応力は、平均せん断応力となります。実際に発生するせん断応力は断面内で一様ではありませんが、純せん断の場合、平均せん断応力で計算しても差し支えません。

 

一方、梁が曲げを受けた場合、梁の内部では同時にせん断応力も発生します。その際のせん断応力は断面内で均一ではなく、断面の形状によって異なります。最大せん断応力は断面内の特定の位置で生じ、その値は係数によって決定されます。

 

例えば、断面形状が長方形の場合、せん断応力は中心部で最大となり、上端及び下端では、せん断応力は0となります。(曲げ応力の場合と逆となる。)

 

 

 

そして、このときの最大せん断応力は、次の公式で計算することができます。

 

最大せん断応力 τmax = k × W/A

 

k は断面によって決まる形状係数です。

 

k は断面によって決まる「形状係数」です。k が大きくなる形状を用いる時は、平均せん断応力以上の応力が発生することになるので、最大せん断応力を正確に求めて、許容応力を超えないように設計する必要があります。

 

以下に主な断面の形状係数を記載します。

 

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