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機械設計エンジニアの基礎知識 | 設計・3DCAD・製図・金型等

圧縮性流体と非圧縮性流体

圧縮性に着目して分類する流体を圧縮性流体と非圧縮性流体といいます。

 

圧縮性の影響を考慮する必要がある流体が 「圧縮性流体」 です。一方、圧縮性の影響が小さく、圧縮性を無視できる流体が 「非圧縮性流体」 です。(なお、厳密な非圧縮性流体は実在しません。)

 

圧縮性流体 非圧縮性流体

 

 

 

流体の圧縮性の物性値は、「体積弾性係数と圧縮率」 で示した 体積弾性係数K または 圧縮率β ですが,流れに対する圧縮性の影響を支配するのは 「マッハ数M」 で、以下の式で表すことができます。

 

 

ここで、 U:流れの代表速度, :音速です。また、音速は流体の待機弾性係数と密度から求めることができます。

 

 

圧縮性流体または非圧縮性流体の分類は一般的にマッハ数で整理します。圧縮性流れは、マッハ数が約 0.3 を超える高速な流れとなります。

 

M<約0.3 非圧縮性流体と近似
M>約0.3 圧縮性流体として扱う

 

また,速度が音速を超えるとマッハ数が1以上になり、圧縮性の影響が顕著である「衝撃波」が発生します。
M>1のときには超音速流れ、M<1のときには亜音速流れと呼ばれます。

 

 

以上より,圧縮性の影響は,流体の体積弾性係数や圧縮率によって決定されるのではなく、同じ流体でも速度が変化すると分類が変わることに注意が必要です。

 

 

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