静止流体から管内や物体周りの流体、そして流体の測定方法に至るまで、流体力学の基礎が理解できる!流速、流量、流線、剥離などの概念をじっくりと掘り下げ、実際の流体の問題解決に役立つ知識が身につく。
パスカルの原理
静止している流体に加わる圧力はどこでも等しくなります。例えば、自動車のタイヤの空気圧は、どこを測定ポイントとしても同じです。また、その時にかかる圧力は物体に対して常に垂直です。
このように静止している流体では、同じ圧力が全てに伝わって等しくなります。これを「パスカルの原理」といいます。(ちなみに動いている流体では、ベルヌーイの定理を用います)
例えば、240kPa(2.4kgf/cm2)の圧力がタイヤにかかっている場合、タイヤのすべての壁面に、1cm2)あたり2.4kgfの力がかかることになります。
このパスカルの原理の考え方を用いて、小さな力で大きな力を得ることができる「倍力装置」を作ることができます。例えば、自動車のブレーキブースターや油圧ジャッキなどの製品です。
図のように小さなシリンダーに力Fを加えたとき、発生する圧力は、圧力P = F1/A1 となります。 (圧力=力÷面積) | |
発生した圧力Pは、大きなシリンダーへ伝達されます。 | |
例えば、ここで
F1 = 10N (約1kgf) |
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発生した圧力は、大きなシリンダーに同じ圧力で伝わります。
このとき、大きなシリンダーを持ち上げる力F2は、次の式で求められます。 |
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ここで、シリンダー内の流体が非圧縮性流体の場合、発生する力は2倍となります、押し上げる距離は、1/2になります。
つまり、大きな力を得る代わりに、押し込む距離が増えるということになります。 |
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