ねじの表し方
「ねじ」 は使用する目的に応じてとても多くの種類が存在します。
その中でも最もスタンダードであるボルトの描きかたについて説明します。
雄ねじの表記方法
ボルト(雄ねじ) には、山と谷 が存在します。
ボルトを図のAの方向から見たとき、谷の形状は山の形状に隠れて見えません。
従って、ボルト(雄ねじ)部を図面に表記する場合、
山 の部分は 太い実線
谷 の部分は 細い実線
で描きます。
雌ねじの表記方法
次に雌ねじですが、雌ねじを図の方向から見たとき、雄ねじ同様に谷の形状は、山の形状に隠れて見えません。
従って、雌ねじ部を図面に表記する場合、
山 の部分は 太い実線
谷 の部分は 細い実線
と雄ねじと同様になります。
但し、雄ねじと雌ねじでは山谷が入れ替わるため、雌ねじでは外側が細線、内側が太線となりますので注意が必要です。
不完全なねじ部の表記方法
ボルトのねじが切られた最後の部分は不完全なねじ部となっています。
不完全な ねじ部の谷底は図のように斜めの線で示します。
ねじの種類及び寸法記入方法
ねじには非常に多くの種類が存在します。ねじの種類及び寸法は規格に規定される呼び方で図示します。
例えば良く利用されるメートルねじの場合、図のように引出線を用いて、ねじの種類(M10)を記入します。
(ねじの種類には様々です。略号(M、Gなど)を用いて表記します。)
ねじ長さ寸法は、不完全ねじ部を除いた長さを記入します。
(左下図では14の寸法がねじ長さの寸法です。)
また、下穴となる止まり穴深さを指定しない場合、ねじ長さの1.25倍程度に描きます。
(左下図では18の寸法が止まり穴深さの寸法です。)
ねじの隠れ線
隠れたねじを示す場合、山と谷を表す線は細い破線で表します。
雌ねじと雄ねじを組み合わせた際の製図方法
最後に雌ねじと雄ねじを組み合わせた際の製図方法を説明します。
雄ねじは外側が太線、雌ねじは外側が細い線です。重なる線はどちらを優先させるかというと、下図に示すように雄ねじを優先して作図します。
あなたは製図についてこのような不安がありませんか?
「何から描いていいのかわからない・・・」
「寸法はどう入れるの?図面記号の意味がわからない・・」
すべての「モノ」は図面をベースに作られます。
そのため、設計者にとって製図は必ず身につけるべき重要スキルです。
もし仕事を進める上で、誤った指示の図面を描いてしまうと・・・
× 読み間違いによるミスが発生する
× 加工費が高くなる、メンテナンスができない
といったような、さまざまな問題を引き起こしてしまいます。
このような問題を引き起こさないためにも
「若手設計者」は、まず最初に製図スキルを身につけることが求められます。
ただ、製図は大学で学ぼうと思うと数十時間かけて学ぶため
初心者が基礎からすべてを学ぼうと思うと現実的に無理があります。
そこで、ものづくりウェブでは、
初心者でも "短期間でやさしく学べる" 動画講座(eラーニング)を制作しました。
こちらはすでに700名以上の方が受講され、
200社以上の法人様が採用している、実績のある人気講座です。
こちらの講座を学ぶことで
○ 平面から立体へ、立体から平面へ図形を想像できる
○ 日本産業規格JISで規定されたさまざまな記号の意味を理解できる
○ 設計意図に応じて適切に寸法や公差、各種記号を部品図に配置できる
といった、さまざまな効果が期待できます。
<お客様の声>
■ R・F様(30代男性)「商用車用廃棄系触媒コンバータ」の設計
悩み
問題があまりない箇所と苦手な箇所があるので、製図の基礎固めをしたかった。幾何公差、溶接が多く使われていて、かつ、苦手意識もあったため解消したかった。
成果
製図の基礎固めができた。苦手意識があり、多く使われていた幾何公差および溶接についても図が多く使われていたためイメージがわきやすく、理解できました。
■ K・I様(50代男性)「電子部品の組立・検査治具」の設計
悩み
40歳になって初めて製図業務に携わり、周りに誰も図面を描く人がいないまま、独学で図面を書いていたので、何が正しいのかがわからない状況で不安がありました。
成果
今まで理解ができなかった、寸法公差や幾何公差、表面性状についてよく分かりました。
■ S・N様(20代女性)「住宅機能金物関係」の設計
悩み
適切な三面図配置や寸法の入れ方が分からない。公差を検討する際に、何に着目すればよいか分からない。
成果
練習問題を解く中では解決できた。「ここを見ればこれが分かる」といったバイブルができた。
こちらは、お客様の声の一部ですので詳しくは案内ページをご覧ください。
▼ 超初心者向け 【eラーニング】
「"知識0"まったく習ったことがない方でも手書きの図面が描けるようになる」
→ 機械製図超入門講座
▼ 設計者・加工者・測定者向け 【eラーニング】
「若手技術者でも"実践的な幾何公差の使い方・考え方"が身につく」
→ 幾何公差入門講座