耐力とは
材料の強度を示す値には、引張強度や降伏強度などがありますが、耐力は、そのなかでも降伏点を持たない材料で使われる強度です。
したがって、耐力について理解するには、降伏点について知っておかなければいけません。
金属に大きな力を加えて、ひずみを大きくすると、ある点からひずみと応力の関係が比例しなくなり、応力を取り除いても元に戻らず変形したままになってしまいます。この現象を「降伏」と呼びます。
そしてこれが起き始める応力を「降伏点」と呼びます。この降伏点は、材料の永久ひずみを残さずに耐えられる力を表しており、材料の強度評価ではとても重要な値の1つです。
SS400等の炭素鋼と呼ばれる金属は、この降伏点を持っていますが、アルミニウムや銅などは明確な降伏点がありません。このような材料で降伏点の代わりに用いるのが「耐力」です。
特に、この耐力で主に金属材料に用いられるのが、「0.2%耐力」です。
0.2%耐力とは、応力を取り除いたときに0.2%の永久ひずみ(変形)を残す応力のことを意味しており、降伏点を持たない金属の「降伏強度の代わり」として、強度評価では用います。
降伏点を持つ材料ではそこまでは弾性範囲となりますが、耐力においては厳密には0.2%の永久ひずみが生じていますが、弾性域と同等とみなして計算を行うことになっています。
\ 機械設計者向け「eラーニング」でスキルアップ! /
独自開発されたMONO塾の「ステップ式学習プログラム」<法人採用実績:600社以上>
当サイトの記事は、無料会員登録をすることでPDFファイルで読むことができます。また、印刷することも可能です。設計者に必要となる製図、材料力学、機械要素など全部で18種類のテキストを無料でダウンロードしていただけます。
ダウンロードの詳細はこちらからご確認ください。
カテゴリーメニュー
スポンサード リンク
耐力とは 関連ページ
- 呼び径とは
- ポンチ絵とは
- オイルシールとは
- メカニカルシールとは
- 基準面とは
- 現合とは
- 高周波焼入れとは
- フェールセーフ設計とは
- CAMとは
- 質点とは
- 剛体とは
- ばね座金とは
- 焼なましとは
- 焼ならしとは
- 浸炭焼入れとは
- みがき材とは
- きり穴とは
- リーマとは
- アイボルトとは
- 焼入れとは
- 焼戻しとは
- キー溝とは
- 偶力とは
- 製作図とは
- 黒皮とは
- 曲げモーメントとは
- JIS規格とは
- メカトロニクスとは
- インダクションモーターとは
- バフ研磨とは
- 打ち抜き加工とは
- ISO規格とは
- ANSI規格とは
- 隅肉溶接とは
- DIN規格とは
- バーリング加工とは
- レーザー加工とは
- 残留応力とは
- 慣性モーメントとは
- 旋盤とは
- ポアソン比とは
- 定格トルクとは
- 動圧とは
- 静圧とは
- マシニングセンタとは
- エンドミルとは
- ボール盤とは
- 研削盤とは
- せん断加工
- ターニングセンタとは
- フライス盤とは
- NCフライス盤とは
- ねじのピッチとは
- バックラッシとは
- サーボモーターとは
- ステッピングモーターとは
- 皿ばねとは
- ばね座金とは
- ダブルナットとは
- 普通公差とは
- 管用ねじとは
- ブラシレスモーターとは
- タッピンねじとは
- 止めねじとは
- ボールねじとは
- インローとは
- 圧接とは
- 開先とは
- 製缶とは
- 機構とは
- 剛性とは
- 治具とは
- すりわりとは
- 塑性とは
- ダイスとは
- ブッシュとは
- アイドラとは
- ノックピンとは
- 植え込みボルトとは
- かしめとは
- ザグリとは
- センタ穴とは
- フックの法則とは
- 動力とは
- 真直度とは
- 平行度とは
- 平面度とは
- 真円度とは
- 直角度とは
- 位置度とは
- 円筒度とは
- 同軸度とは
- NC旋盤とは
- 普通幾何公差
- フランジナットとは
- 遊星歯車とは
- はすば歯車とは
- ラックとピニオンとは
- ラジアルとスラストの意味とは