焼ならしとは
鉄鋼部品に使われる鋼材は、鍛造、鋳造、圧延などのプロセスを経て作られます。しかし、これらの工程でひずみが生じ、鋼材の組織が不均一になってしまいます。
そのため、機械的な性質が不十分で、強度などに問題が生じます。そこで、焼ならしという方法があります。これは、鋼の組織を均一化し、微細化することで、機械的性質を向上させる方法です。英語ではノーマライジング、JIS規格ではHNRと指示されます。
鋼材の熱処理には、焼入れ 、焼戻し、がありますが、これらは部品を加工する前に行う熱処理であるのに対して、「焼ならし」は鋼材を製造する過程で行う熱処理です。
焼ならしの方法
焼ならしは、高温(700?900℃)の環境で鋼材を加熱し、その後空冷します。これにより結晶粒が細かくなり、また鋼材の強靭性が向上します。さらに、内部に残った力(残留応力という)を除去することも可能です。
焼ならしにより、結晶粒が細かくなることにより、鋼材が伸びやすく、加工しやすい状態に整えることができます。
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