ザグリとは
ザグリとは、ボルトや座金のすわりを安定させるために穴の周辺の面を平らにした部分のことです。座金を入れるスペースが確保できない場合や、鋳物部品のように表面に小さな凹凸がある場合などで使われます。
例えば、下図の部品には、座金を入れるスペースが確保できない形状であるため、20mmのざぐりを入れて、座金のスペースを確保しています。
ザグリは、「ざぐり」「座グリ」のように書かれることもあります。
また、ボルト穴(又はねじ穴)から、ボルト(又はねじ)の頭が出っ張らないように、穴の開口部を一段下げるようにして広げた穴を 「深ザグリ」 といいます。
深ザグリは、ボルトの頭が隠れるため、他の部品や工具との干渉を防ぐことができます。そのため「ねじ」の締め付け作業がしやすくなります。
また、ボルトの頭が隠れるので、デザイン性が求められるような製品では、美観を損ねないといったメリットも得られます。
さらに、皿ねじを使う場合は、頭の部分がお皿の形状になっているので、これに合わせたザグリを入れる必要があります。これを「皿ザグリ」といいます。
図面でザグリを指定する場合、穴の寸法とは別にザグリの寸法を入れる必要があります。詳細はこちらのページを参照ください。
また、ざぐりの加工には、ザグリ専用のザグリドリルを使ったり、フライス盤で加工する際にはエンドミルで加工したりします。