黒皮とは
鋼材の黒皮(くろかわ)とは、鋼材の表面に形成される酸化皮膜のことを指します。
黒皮がつく理由は、熱間圧延加工などで鋼材を成形する際に高温に加熱するため、鉄と酸素が反応して酸化物が生成され、表面に酸化皮膜が形成されます。この酸化皮膜が黒く見えることから、黒皮と呼ばれます。
黒皮は購入した鋼材の加工していない表面に付着していることが一般的であり、使用する前に除去することがあります。
そもそも黒皮は酸化被膜であり、本来は金属の腐食を防止するための機能があるはずですが、金属表面との密着性が低く、細かい穴があいていることもあり防食性に乏しいため、サビを防止することはできません。
黒皮の表面は、ざらざらとしており、光沢もありません。また、凹凸があるため、寸法精度が必要な場合は、機械加工で黒皮表面を除去する必要があります。
また、黒皮がある表面に溶接や塗装、メッキを行う場合には、黒皮を取り除いておかないと不良が生じることがあります。
黒皮を除去するには、旋盤やフライス盤などの加工機を使用して切削加工を行います。また、酸洗いやサンドブラストといった方法もありますが、黒皮を取り除くのに手間がかかるため、黒皮のついていない鋼材を購入することもできます。
サンドブラストの様子
写真引用:株式会社シンセン
黒皮がついていない鋼材は、「みがき材」 と呼ばれ、冷間圧延加工された鋼板や丸棒などを市販品で入手する事ができます。黒皮材と比べると価格は高価ですが、寸法精度も高い為、加工費用を削減できるメリットがあります。(※溝型鋼やH形鋼やI型鋼は、黒皮が付いた鋼材しか流通していない。)
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