インダクションモーターとは
インダクションモーターは、交流電源を使って電磁誘導の力で回転するモーターの一種です。このため、「ACモーター」や「誘導モーター」とも呼ばれます。
一般的に価格が安く、構造が単純でメンテナンスが容易なため、工業界で広く使われています。
下の写真はインダクションモーターを分解した図です。インダクションモーターは、固定子(別名スターター)と回転子(別名ローター)などから構成されます。
固定子はモーターのケースに固定されており、回転子は回転する部品です。
そして、固定子の巻線(コイル)に電流を流すことによって回転磁界が発生し、回転子は電磁誘導によってトルクを発生させて回転する仕組みになっています。
インダクションモーターは、三相電源または単相電源を使って動かします。
インダクションモーターは、電源に接続すると一定の回転数で回ります。
モーターの先には機械装置などの「負荷」を取り付けて回転数が変化する場合でも、自己調整機能により回転数を一定に維持します。
また、回転子に「ブラシ」と呼ばれる部品が不要であり、回転子に直接接触している部品がないため、メンテナンスが容易で、長寿命であることが特徴です。
インダクションモーターの回転数を求めるには、以下の公式を使います。
回転数の公式:回転数[rpm]=(120×周波数[Hz])/(極数[pole])
上記の式の周波数は、電源の周波数です。
電源の周波数は、東日本と西日本で異なります。
東日本は50Hz、西日本では60Hzと決まっています。
そして、極数は、モーター内で発生する磁極の数のことを指します。これはモーターのカタログを見ると記載されているはずです。
通常のモーターでは、2極、4極、6極、8極のタイプが製造されています。
インダクションモーターは、家庭用や産業用の機械、自動車、電車、風力発電など多くの分野で広く使用されています。また、最近では、高効率化や低騒音化などの要求に対応するために、制御技術の向上が進んでいます。
ここではインダクションモーターについての概要を説明してきましたが、より詳しい知識を身につけられたい方は以下のリンクを参照ください。
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