残留応力とは
残留応力とは、外力を除荷しても部材内部に生じている応力のことです。
通常、応力が生じるのは、何らかの外部荷重が部材にかかっている場合なので、外力と応力は対として考えられます。
しかし残留応力は、この対となる外力を除荷しても存在し続ける応力なので、特殊な応力といえるでしょう。
残留応力は、上図のような曲げ加工を含む塑性加工や、溶接などをした場合に発生します。
溶接の場合は部材を熱で溶かして接合しますが、溶接部が冷えて固まるときに収縮します。そのため、収縮に反発する引張応力が、溶接部の近くで残留応力として残ることになるのです。
残留応力は、そのままにしておくと加工後に変形を起こしたり、割れが発生したりする原因になるので、何らかの対策を講じることがあります。
例えば、溶接後に残留応力を除去する目的で、「焼なまし」という熱処理を行う場合があります。
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