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焼戻しとは

焼戻しとは、鋼を「焼入れ」によって、硬くさせた後、再加熱し、硬さを緩和させりことで、より柔らかく、より粘りのある材料に変える加工技術です。

 

※焼入れのことが分からない方は、こちらを参照ください。

 

例えば、侍が使う刀刀は焼入れによって硬くなりますが、同時に脆くもなります。

 

 

そのため、焼戻しは刀を長持ちさせるために必要不可欠です。

 

焼戻しを行わずに刀を使用すると、刀が硬すぎて衝撃によって折れたり、クラックなどが発生しやすい状態になってしまいます。

 

焼戻しによって、焼入れによって硬くなった刀を適切な粘りや強靭さを回復させることができ、刀の使用寿命を延ばすことができます。

 

焼戻しは、英語では「テンパリング」と呼び、JIS規格では、HTと指示されています。

 

基本的に焼入れと焼戻しはワンセットとして取り入れられ、硬くて粘り強い丈夫な製品作りに役立っています。

 

 

また、焼戻しには、低温焼戻しと高温焼戻しの2種類に大別されます。

 

低温焼戻しの場合、150?200℃程度で1時間保持することが条件です。このプロセスによって、硬くて脆い鋼が粘りのある鋼に変化します。

 

高温焼戻しは、550?650℃で焼戻しを行い、保持時間は低温焼戻しと同じ、1時間程度です。強靭性が必要なシャフトや歯車、工具類などに適用されることが多いです。

 

 

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