焼戻しとは
焼戻しとは、鋼を「焼入れ」によって、硬くさせた後、再加熱し、硬さを緩和させりことで、より柔らかく、より粘りのある材料に変える加工技術です。
※焼入れのことが分からない方は、こちらを参照ください。
例えば、侍が使う刀刀は焼入れによって硬くなりますが、同時に脆くもなります。
そのため、焼戻しは刀を長持ちさせるために必要不可欠です。
焼戻しを行わずに刀を使用すると、刀が硬すぎて衝撃によって折れたり、クラックなどが発生しやすい状態になってしまいます。
焼戻しによって、焼入れによって硬くなった刀を適切な粘りや強靭さを回復させることができ、刀の使用寿命を延ばすことができます。
焼戻しは、英語では「テンパリング」と呼び、JIS規格では、HTと指示されています。
基本的に焼入れと焼戻しはワンセットとして取り入れられ、硬くて粘り強い丈夫な製品作りに役立っています。
また、焼戻しには、低温焼戻しと高温焼戻しの2種類に大別されます。
低温焼戻しの場合、150?200℃程度で1時間保持することが条件です。このプロセスによって、硬くて脆い鋼が粘りのある鋼に変化します。
高温焼戻しは、550?650℃で焼戻しを行い、保持時間は低温焼戻しと同じ、1時間程度です。強靭性が必要なシャフトや歯車、工具類などに適用されることが多いです。
【関連教材】
予備知識0でも材料選定の考え方、加工方法の知識が身につく!
〜機械材料入門講座はこちら
\ 機械設計者向け「eラーニング」でスキルアップ! /
独自開発されたMONO塾の「ステップ式学習プログラム」<法人採用実績:600社以上>
当サイトの記事は、無料会員登録をすることでPDFファイルで読むことができます。また、印刷することも可能です。設計者に必要となる製図、材料力学、機械要素など全部で18種類のテキストを無料でダウンロードしていただけます。
ダウンロードの詳細はこちらからご確認ください。
カテゴリーメニュー
スポンサード リンク
焼戻しとは 関連ページ
- 呼び径とは
- ポンチ絵とは
- オイルシールとは
- メカニカルシールとは
- 基準面とは
- 現合とは
- 高周波焼入れとは
- フェールセーフ設計とは
- CAMとは
- 質点とは
- 剛体とは
- ばね座金とは
- 焼なましとは
- 焼ならしとは
- 浸炭焼入れとは
- みがき材とは
- きり穴とは
- リーマとは
- アイボルトとは
- 耐力とは
- 焼入れとは
- キー溝とは
- 偶力とは
- 製作図とは
- 黒皮とは
- 曲げモーメントとは
- JIS規格とは
- メカトロニクスとは
- インダクションモーターとは
- バフ研磨とは
- 打ち抜き加工とは
- ISO規格とは
- ANSI規格とは
- 隅肉溶接とは
- DIN規格とは
- バーリング加工とは
- レーザー加工とは
- 残留応力とは
- 慣性モーメントとは
- 旋盤とは
- ポアソン比とは
- 定格トルクとは
- 動圧とは
- 静圧とは
- マシニングセンタとは
- エンドミルとは
- ボール盤とは
- 研削盤とは
- せん断加工
- ターニングセンタとは
- フライス盤とは
- NCフライス盤とは
- ねじのピッチとは
- バックラッシとは
- サーボモーターとは
- ステッピングモーターとは
- 皿ばねとは
- ばね座金とは
- ダブルナットとは
- 普通公差とは
- 管用ねじとは
- ブラシレスモーターとは
- タッピンねじとは
- 止めねじとは
- ボールねじとは
- インローとは
- 圧接とは
- 開先とは
- 製缶とは
- 機構とは
- 剛性とは
- 治具とは
- すりわりとは
- 塑性とは
- ダイスとは
- ブッシュとは
- アイドラとは
- ノックピンとは
- 植え込みボルトとは
- かしめとは
- ザグリとは
- センタ穴とは
- フックの法則とは
- 動力とは
- 真直度とは
- 平行度とは
- 平面度とは
- 真円度とは
- 直角度とは
- 位置度とは
- 円筒度とは
- 同軸度とは
- NC旋盤とは
- 普通幾何公差
- フランジナットとは
- 遊星歯車とは
- はすば歯車とは
- ラックとピニオンとは
- ラジアルとスラストの意味とは